日下 美穂 ヴァイス・プレジデント, オペレーションズ・エンジニアリング エンジニアリング, ニューヨーク

全てのエンジニアは他の社員たちと一つの使命で繋がっています。
それはお客様の問題に解決策を導き出すという使命です。

大学院修了後、2006年に東京オフィスに新卒で入社しました。就職活動中、ゴールドマン・サックス主催の「女性のためのキャリアフォーラム」に参加する機会があり、社員の方々と話をする中で、「この人たちと仕事をしたら成長できる気がする」と感じたのがきっかけでした。金融は私にとって未知な分野でしたが、チームでモノづくりをする文化とグローバルな環境に興味をもち、入社を決めたことを覚えています。外資系企業であったことが決め手になったのではなく、働く環境が整っていた会社がたまたまアメリカの会社だったのです。

ゴールドマン・サックスの社員に「エンジニアリングの仕事は?」と聞くと、百人百様の答えが返ってきます。なぜなら、誰一人全く同じ役割を与えられていないからです。ただし、全てのエンジニアは他の社員たちと一つの使命で繋がっています。それはお客様の問題に解決策を導き出すという使命です。エンジニアはお客様、商品、市場、法律、会計、人事などの専門家たちのパートナーとなり、技術能力を生かして解決策を導くことが仕事です。

現在、私はゴールドマン・サックスの会計帳簿システムを開発・運営するLedgers Engineeringのアメリカチームをリードしています。会計帳簿システムの役割は、世界中の取引を全て把握し、正確に帳簿にまとめ、そのデータを必要としているビジネスパートナーたちにタイムリー、かつ分かりやすく知らせることです。単純なシステムと思われるかもしれませんが、24時間365日、世界のどこかで行われている取引を迅速に処理し続けることは簡単なことではありません。様々な国の様々なマーケットのルールに適応しながら、新しいビジネス・アイディアに素早く対応できるようにシステムを改善し続けることも大事な仕事です。一方、質の高いシステムの開発、ビジネス側の要求に対応したシステム・デザインの検討、新しいテクノロジーの調査などにチームをリードするのも私の役割です。

私にとってチームワークとは、それぞれの強みを最大限に生かし、足りない部分を補い合い、お互いを信頼しつつ共に一つの目標に向かって前進することです。個々の評価ではなく、チームとしての成果を重視する社風は深く根付いています。チームやプロジェクトの目標だけではなく、個人の目標もチームメイトとお互い話し合いながら仕事をすることが私は好きです。同じチームでも世界の反対側にいる人たちもいるので、常に話せなくてもゴールを共有することで、意思のずれを最小限に抑えることができると考えています。

朝は午前8時頃に出社し、夜の間に届いたアジアやロンドンからのメールに目を通しながら一日の作業のスケジューリングをしておきます。ニューヨークの朝はインドの一日の終わりに近いので、インドとのミーティングを通してプロジェクトの引継ぎなどを行います。その後は、ロンドンの同僚と仕事ができる時間を活かして、システムのデザインについて話し合うミーティングと開発の時間になります。また、私のチームはアジャイルソフトウェア開発に基づくミーティングスタイルを取り入れていて、毎日欠かさず午前中にミーティングを行います。ランチは12時頃から。他のチームの人たちとの交流にも絶好の時間です。午後はシステムのユーザー側とアイディアを交わしながら、新しいプロジェクトの計画を固めていきます。退社時間はその日やプロジェクトの時期にもよりますが、大体午後6時頃です。会社帰りに友人と食事をしたり、ジムに立ち寄ったりして自分のための時間を大切にするようにしています。

世界の海を潜りに行くのが私の趣味です。気づけば入社以来、300本以上のスキューバダイビングを達成しています。仕事ではスクリーンに向き合っている時間が長いため、休暇中は水中の異空間で頭を完全に開放し、身体も心もリセットしています。また、旅先での異業種の人たちとの出会いは私の視野を広げてくれます。仕事とプライベートとのバランスを取るのは確かに難しいことですが、常に仕事を優先してしまうのではなく、時には早く帰って夕飯を作り、家族や友人との会話を楽しみ、ジムに長めに行って体を労わることも大事です。また、週の中の1日、あるいはプロジェクトの中の一週間に休暇をとるなどして、オフになれるタイミングを意識しています。そうすることがよい成果に繋がるのだと、自分自身の経験を通して実感しています。

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