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金融とまったく畑違いの学部出身、新卒で入社した日系銀行で外国為替業務は経験しましたが、IT関連の仕事は当社に入社した後、ゼロからのスタートでした。社内ユーザー向け通信サービスのサポートに始まり、グローバル展開の社内ネットワーク構築にいくつか携わり、時には日本ではじめての海外システムやサービスを緊張しながら導入したり、時差も忘れて海外の同僚と新規システムの設計で毎晩議論したりと、入社してからの数年間は新しいテクノロジーの吸収や、拡張するビジネスを効果的にサポートできるITインフラストラクチャーを作るという命題のもと、毎日がチャレンジの連続でした。
皆さんは投資銀行や証券会社でなぜITなの?と思うかもしれません。確かに、テクノロジー部門そのものは直接的に利益を生み出す部門ではありませんが、日々のトレードは信頼性と拡張性のあるコンピュータ・リソースと競争力のある業務アプリケーションなしでは利益を生み出すことはできません。そうした意味において、テクノロジーを通じ金融の世界に関わることができる点は魅力だと思います。
いくつかのインフラストラクチャーの商品担当部署を歴任した後、2001年から2003年末までIT部門の総括プロジェクト・マネージャーとして、東京オフィスの六本木ヒルズへの移転プロジェクトに専念しました。技術的な課題だけでなく、社内の不動産部門や総務部建築担当部門とビルの選定や提案に関わり、「費用対効果」の適正なシステム投資やプロジェクト参加のIT要員の確保を各部署マネージャーと調整したり、米国本社との予算承認の交渉、トレーダー移転後の初営業日に起こり得るさまざまなリスクを分析し、危機管理計画を策定したり、と多岐にわたり苦労がありました。しかしながら、オフィス移転がすべて完了した時には、大きな達成感を得ることができました。その後、アジア各地の拠点オフィスやデーターセンタの構築、移転のプロジェクトに現在に至るまで、従事しています。2004年からは東京をはじめアジア地域全体のシステム・インフラストラクチャーの運用管理を行う部署も担当しています。
ゴールドマン・サックスの社員キャリア支援は、入社後数ヶ月に渡るニューヨークでの新人研修、英語や日本語などの語学研修制度、日常的に提供されるビジネス、技術、マネジメント・スキルの研修会など、とても充実していると思います。でも、入社当時まったくの専門外、海外生活経験のない私がここまでやってこれた一番の理由は、そういった制度の充実もさることながら、ゴールドマン・サックスという会社の「企業文化」。そしてそこにいる「人」に拠るところが大きかったと思います。懸命、そして賢明に働き結果を出す人には、非常に公平にそして手厚く評価をする。そしてさらなるキャリアアップに繋がる機会やチャレンジを必ず、そしてすばやく与えてくれる。大きな課題や困難に直面している社員には、直属の上司、はるか上の地位にいる海外在住の上司、国内外の同僚、皆がその人に手をさしのべ、与えられた仕事や課題を達成できるよう助けようとする、そういうことに時間も労力もまったく惜しまない社風です。
ゴールドマン・サックスに興味をお持ちの学生の皆さんへのアドバイスとしては、まずは周りの人に認められるような得意分野をひとつ作り、そこで結果を出すこと。この会社では、何かの分野で成功すれば、その人が違う分野でも活躍できると考えます。機会は誰にでも公平です。海外転勤を例にあげることが出来ます。キャリアを積んでからの海外勤務も、意思と実力があれば、機会は提供されるはずです。私も過去に長期出張という形でニューヨーク勤務を経験し、グローバルな業務とシステムへの理解、米国本社の人たちとの人的ネットワーク、異文化での仕事の進め方の違いに対する対処法などの面で、素晴らしい経験をすることができました。また、担当する技術や業務の知識は勿論、立場の違う他部門または社外の方々の知識や支援を引き出す力を身につけること、自身の意見を周りにしっかりと伝え議論できる能力、絶え間なく変化する環境に対応できる柔軟な思考と、変化を牽引しようとする意欲も必要だと思います。
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