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- 首都:
- サンサルバドル
- 実質GDP:
- 18,554百万ドル(2006年)
- 経済成長率:
- 4.2%(2006年)
- 通貨:
- ドル、コロン(2001年1月よりドル化)
- 面積:
- 21,040平方キロメートル
(九州の約半分) - 人口:
- 676万人(2004年経済省統計局)
- 言語:
- スペイン語
出所: 外務省
今回のレポートで大使館訪問シリーズも第20回目を数えるまでになりました。今回は中米の中程の戦略的な立地に位置し、日本人と似た勤勉で忍耐強い国民性を持つ国、エル・サルバドル共和国の駐日大使館を訪問しました。エル・サルバドルは米・中米・ドミニカ共和国自由貿易協定(DR-CAFTA)を締結したことにより、約4億6000万人の市場へのアクセスが可能になり、今後さらなる輸出の増加が見込まれています。また、ドル化された経済や優秀な労働力は日本企業にとって魅力的な投資先であるともいわれています。1970年代以降、紛争による苦しい時期もありましたが、1992年に和平協定を締結してからは中南米で活発な経済・金融の中心地となっています。このレポートを通し、エル・サルバドルの今後の成長性を感じていただければ幸いです。
今回訪れた駐日エル・サルバドル共和国大使館は、活気のある西麻布交差点付近に位置し中南米の駐日大使館が集うビルにオフィスを構えています。ビルの側面には中南米諸国の国旗が立ち並んでいます。
今回お話を伺ったのは、駐日エル・サルバドル共和国大使館のリカルド・パルデス大使です。パルデス大使はエル・サルバドルとコロンビアの大学を卒業後、オーストラリアで5年間コンサルタントの業務に携わり、その後、1999年より駐日エル・サルバドル共和国特命全権大使として勤務されているという海外の民間企業でのご経験もされている方です。
エル・サルバドルは、アメリカ、メキシコ、ドミニカ共和国、パナマ、などと米・中米・ドミニカ共和国自由貿易協定(DR-CAFTA)を結んでいます。これらの国々と自由貿易協定を結ぶことにより人口約4億6000万人の市場へのアクセスが可能となり、1998年には2,441百万ドルであった輸出額が、2006年には3,513百万ドルと44%も増加しました。また、海外直接投資(FDI)も積極的に受け入れており、2007年2月には約45億ドルもの投資がエル・サルバドルに対して行われています。日本からは東洋紡、伊藤忠商事、矢崎総業などが投資をしています。このように輸出の拡大や海外からの資本流入はエル・サルバドルの経済成長の源泉となっています。
エル・サルバドルは2000年以降、安定した成長率を達成しています。特に2004年以降は好調で、2006年は年率4.2%の成長となりました。

1998年以降、輸出額は順調な伸びを示しています。2006年には3,513百万ドルと1998年から44%も増加しています。

エル・サルバドルは経済の自由化を促進し、さらなる経済発展のために、90年代に通信や電力事業の民営化と銀行の再民営化を行いました。これらの事業を民営化した結果、通信分野では固定電話が100万台以上、携帯電話が200万台以上、ブロードバンド通信を可能にする光ファイバー網が全国に普及するなど、中南米ではトップの「情報技術へのアクセスや利用度」となっています(出所:世銀)。また、電力事業の分野では、地熱、水力、火力など様々な発電システムを利用することによって停電が極めて少なくなっています。 エル・サルバドルの主要産業としてはマキラ製品(保税区で生産された衣類等)や農業(コーヒーや砂糖)があげられますが、近年、GDPに占める工業やサービス業の割合が増加しています。
1980年代には農業が産業の中心となっていましたが、現在は工業や貿易などのサービス業が主要産業となっています。

エル・サルバドルは1970年代以降、紛争による苦しい時期もありましたが、1992年に和平協定を締結以降、中南米における経済・金融の中心地となっています。エル・サルバドルの銀行は著しい成長を遂げ、経営も安定しており、安全で洗練されていると評価されており、その中でも2行が中南米全域の「大銀行50」に選ばれました。中米から選出されたのは、エル・サルバドルの2行だけです。また、1992年以降、エル・サルバドルは民主化を進め、的確なマクロ経済政策や民間部門の支援を行った結果、チリ、メキシコと並び、ムーディーズ等の世界的な格付機関により投資適格とされているラテンアメリカ3ヶ国のうちのひとつとなっています。

一口メモ:「勤勉で忍耐強いエル・サルバドル人」
エル・サルバドルの国民は勤勉さと忍耐強いことで良く知られています。これは当国がスペイン人による植民が行われる前から新大陸の中でも有数の人口密集地帯であり、鉱物資源等もないため住民は生きていくために刻苦勤励を強いられたこと、度重なる地震や火山噴火、ハリケーン等の災害に見舞われたため、逆境に耐える忍耐力を備えるに至ったこと、及び70年代後半より90年代初頭まで続いた内戦の影響等により、現在の国民性が培われたものと考えられています。
エル・サルバドル人は勤勉です。リカルド・パルデス大使が以前オーストラリアに在住していた際、オーストラリア人の自由でのんびりとした気質に非常に驚いたそうです。エル・サルバドルの労働者は活動的且つ所有している技量や専門性が高いといわれています。また、労働人口の70%は18歳から35歳と比較的若いことも強みとしてあげられます。2006年の世界経済フォーラムにて発表された「競争力に関するグローバル報告書」によれば、エル・サルバドルは、中米諸国で首位、中南米諸国ではブラジルやコロンビアをおさえ、第4位の競争力があるとされています。

国旗の由来と意味・・・
青は空と海を、白は平和と調和の希望を表わしています。中央の紋章に中米諸国のシンボル「自由の帽子」と、火山や海などが描かれています。両側は14の州を表わす14束の月桂樹の葉で囲まれており、円弧状に「中央アメリカのエル・サルバドル共和国」と書かれています。

インタビューを終えて・・・
エル・サルバドルは中米の中心に位置し、面積も九州の半分と小さい国ながら、経済成長の3大要素の1つである人材(労働力)は非常に勤勉で忍耐強く国際的にも評価されていることから、今後FDIなどの資本流入や技術の取得により、さらなる成長が期待できるのではないかと感じました。
(このインタビューは2007年6月13日に取材したものです。)
エル・サルバドルには様々な観光スポットがありますが、その1つにユネスコ世界遺産にも登録(1993年)されているホヤ・デ・セレン遺跡があります。そこでは、1400年前に火山灰で埋もれたマヤの集落の遺跡を見ることができます。ここは、ヨーロッパ人に発見される以前のマヤの庶民の暮らしぶりを直接知ることができるアメリカ大陸で唯一の場所です。この他にも、サン・アンドレス遺跡やカサ・ブランカ遺跡、タスマル遺跡などがあります。また、この国は狭い国土の中に25を超える火山を有しています。その中でも最も有名なのは、イサルコ火山です。現在は休止していますが、かつてその赤く熱せられた噴火口がはるか沖合いからも見えて操縦士のよい目印となったため、「太平洋の灯台」といわれていました。火山は観光のみならず、コーヒーやサトウキビなどの農作物の栽培に欠かせない肥沃な土壌をもたらしており、この国の農業にとって欠かせない存在となっています。
出所:在日エル・サルバドル共和国大使館


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