
![]()
- 首都:
- リマ
- GNI:
- 730億ドル(2005年、世銀)
- 経済成長率:
- 6.7%(2005年)
- 通貨:
- ヌエボ・ソル
- 面積:
- 128.5万平方キロ
(日本の約3.4倍) - 人口:
- 2,800万人(2005年)
- 言語:
- スペイン語(他にケチュア語、アイマラ語)
出所:外務省
今回は、中南米の資源国ペルーの駐日大使館を訪問しました。本シリーズでは1、5第回に中南米の新成長国チリをご紹 介しましたが、今回のペルーもチリと同様に今後の経済発展に注目が集まっています。ペルーと聞くと、ナスカの地上絵 やマチュピチュ遺跡などの世界遺産を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、ペルーは、金、銀、銅をはじめとし た天然資源も豊富であり、漁業や農産物の生産にも強みを持っており、経済成長の要素を兼ね備えた新成長国です。 今回のニュースレターを通じて、皆様に今までとは違うペルーの姿をイメージして頂ければ幸いです。
今回訪れたペルー大使館は、東京渋谷区 の閑静な地域にオフィスとなる建物を構えて います。開放的な雰囲気を持つビルであり、 玄関にはペルーの特産物や伝統工芸が飾 られていました。
今回お話を伺ったのは、ペルー大使館のアンドレス・ガリード二等書記官・経済商務参事官です。海外への赴任は、今回の日本が初めてとのことでしたが、最初のご挨拶は日本語で頂き、日本への理解を日々深めておられる様子が伺われました。また、私たちのインタビューのために、様々な資料をご用意頂いた上、ガリードさんのご好意に より、ペルー特命全権大使であるウゴ・パルマさんからお話を伺えるという大変貴重な機会を頂きました。
ペルーは16世紀前半には、スペインの植民地となりましたが、1821年には独立を果たしました。1990年には南米初の日系人大統領アルベルト・フジモリによる政権が誕生しました。2001年にはトレド政権、そして昨年、アラン・ガルシアが大統領に就任しました。経済面では、鉱物資源をはじめとした天然資源の豊富なペルーは、BRICsの一角であるブラジルやチリとともに、南米の経済大国へと変貌を遂げる可能性を秘めています。実際、2002年以降、5%程度のGDP成長率を達成しており、2007年も7%程度の成長率が予測されています。また、最近では、従来の天然資源に関連した産業や漁業などの産業に加えて、新しいタイプの農産物を活用した農業にも力を入れており、産業の多様化を目指しています。
新成長国の中には、物価を安定化させることに苦慮している国も少なくありませんが、ペルーでは金融政策がしっかりと機能しており、物価上昇率(インフレ率)も安定しています。金融政策だけでなく、財政、貿易に関しても黒字化を達成しており、経済の状況は良好です。更に、「開かれた市場」を目標として、海外からの投資(FDI)についても積極的に受け入れを行っています。現時点では、通信や鉱山関連の事業への投資が相対的には多くなっていますが、今後は食料加工業や製造業など他の産業へと拡大させるべく努力しています。こうした投資面だけでなく、貿易全般については、自由貿易協定(FTA)などを含めた貿易協定を各国と結ぶことにも尽力しています。ペルーは、地理的な条件にも恵まれており、ブラジルから太平洋側への物資の移動経路にも入っており、物流の拠点としての役割も担っています。そして、現在では、空港、港湾、道路などのインフラの整備も急ピッチで進んでおり、ペルー経済の更なる発展につながっていくものと考えています。


ペルーのインフレ率(物価上昇率)は、健全は財政政策の結果、近年他 のラテン・アメリカ諸国よ り安定した推移となっております。格付けもBBと、BBB(投資適格)の1ランク手前となっています。
ペルーは、金、銀、銅、鉛などの鉱物資源の生産量が世界トップク ラスの水準にあります。こうした鉱物資源に関する事業について、 海外からも多くの投資を受け入れてきました。日本企業では、住友 金属鉱山や住友商事が銅鉱山を保有するペルー企業に投資を 行っています。もちろん、こうした鉱山資源は我が国の強みとは なっていますが、「これだけではない。」という事を強調させて頂き たいと思います。
例えば、農業においては、アスパラガス、パプリカ、有機コーヒー豆、マンゴーなどの輸出量は、世界でもトップクラスであり、農業関連の事業にも大きなチャンスがあると考えています。中には、「インカバナナ」などのようにブランド化に成功しているものもあります。そして、世界第7位(中南米では第2位)の規模を誇る広大な熱帯林を有していることから、木材関連の事業も盛んです。また、ペルーはその地理上、海に面している範囲が広く、フンボルト海流の恩恵もあり漁業資源が豊富であり、2,500種類程度の海洋生物が確認されています。魚を原料とした魚粉や魚油の生産は世界第一位です(2005年時点)。魚粉は、家畜の飼料として世界的に活用されています。
「インカバナナについて」
日本にも輸入されているペルー産のバナナ。栽培時には、農薬や化学肥料を使わずに育てられるオーガニック商品。 値段は少々高めだが、普通のバナナよりねっとりとした味わいとのこと。
ペルーには、世界に誇れる著名人が数多くいます。まず、文学界では、マリオ・バツガス・リョサです。彼は、現代ラテンアメリカを代表する作家であり、日本でも「都会と犬ども」、「緑の家」などが邦訳、出版されています。スポーツ界では、プロサーフィン史上初の南米出身のワールド・チャンピオンとなったソフィア・ムラノビッチがいます。芸術面では、次世代の3大テノールとの呼び声も高いフアン・ディエゴ・フローレスが有名です。彼は、その歌唱力だけでなく、ハンサムな容姿が人気を呼んでいます。
一口メモ:「観光業と豊かな自然」
ペルーでは、重要な産業のひとつとして観光業にも力を入れています。元々、ナスカの地上絵やマチュピチュなど世界遺産にも恵まれており、観光業にとっては有利な条件を備えていました。しかし、ペルーには何よりも豊かな自然が存在しており、観光の目玉となっています。特に鳥類は、現時点では1,740種が確認されており、世界に存在する鳥類の18%程度を占めています。その他にも、哺乳類、爬虫類、両生類などの種類も豊富であり、植物に至っては、5万種が存在すると言われています。こうした、多様性に富む大自然が観光業において強力な武器となっています。
ペルーは、中南米地域における日本の最大の友好国となれると信じています。ペルーは、歴史的にも、日本から多くの移民を受け入れており、日系人の人口が南米ではブラジルに次いで多い国です。ペルーの政府関係者も日本を訪問しており、今年の2月には、ペルー政府の閣僚の訪日にあわせて、日本の財界人との会議が行われました。また、ペルーと日本の間では、1992年3月より、「日本・ペルー経済委員会」が設置されており、経済面での交流についても力を入れています。先ほど、お話したように、既にいくつかの日本企業がペルーに投資を行ってくれています。最近では、ホンダがペルーにオートバイ生産のための新工場を設立してくれました。一方で、ペルーへの日本企業の進出は限定的な面もありますので、今後はより多くの日本企業が進出してくれることを願っています。

インタビューを終えて・・・
ペルー経済が順調に成長を続けていることや、その多様性に驚かされました。私たち自身もペルーと聞くと、どうしてもマチュピチュなど遺跡のイメージが浮かびますが、資源、農業そして最近では工業にも力を入れている姿は、まさに新成長国の醍醐味を感じさせてくれました。
(このインタビューは2006年12月28日に取材したものです。)
ペルーは、自然が豊かなこともあり、様々な種類の農産物や植物が採取され、いろいろな形で製品化されているようです。例えば、最近、日本でも新聞広告などで目にすることが多くなった「マカ」は、ペルーが世界的な産地となっています。マカは、ペルーの中でも標高の高い場所で採取される植物です。マカは、ビタミンやミネラルが豊富なため、日本ではいろいろな会社から健康食品として販売されています。また、農産物として、イタリア料理などにも使用される「アーティチョーク」や日本でも人気の高い「マンゴー」の生産量も世界随一です。また、お酒のおつまみのナッツの盛り合わせなどに入っている「ジャイアントコーン」もペルーが一大生産地です。
しかし、日本の検疫制度の基準などを満たせていない農産物も一部あるため、私たちの日常生活でペルー産の農産物に接することは限定的であるかもしれませんが、今後はペルー産の農産物を食する機会が増える可能性は十分にあるのではないでしょうか。



本資料は新成長国に関する情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社が作成したものであり、有価証券の取得の勧誘を目的とするものではありません。
本ウェブサイトでご紹介しているファンドの取得を希望される方は、「投資信託説明書(目論見書)」をお渡ししますので、必ずその内容をご確認ください。
本資料に掲載された市場の見通し等は、本レポート作成時点での弊社の見解であり、将来の動向や結果を保証するものではありません。また、将来予告無しに変更する場合もあります。 本資料でご紹介する国は、必ずしも本ウェブサイトでご紹介しているファンドが投資している国ではありません。










