大使館レポート第13回 南アフリカ共和国 ご参考資料 2006.09

南アフリカ共和国

南アフリカ共和国

首都:
プレトリア
GDP:
1,638億米ドル(2004年)
経済成長率:
3.7%(2004年)
通貨:
ランド
面積:
122万平方キロ
(日本の約3.2倍)
人口:
4,483万人 (2003年)
言語:
英語、アフリカーンス語、他

出所:外務省

はじめに

第13回目となる大使館訪問シリーズでは、アフリカ大陸最南端の南アフリカ共和国の駐日大使館(経済部)を訪問しました。南アフリカは、金やダイヤモンド、石炭等の天然資源に恵まれており、資源価格の上昇により貿易黒字額が急伸しています。更に、自動車産業等の製造業も発達しており、産業構成のバランスがとれています。また、2005年の南アフリカの最大の輸出相手国が日本であったり、日本との経済的な結びつきは強くなっています。中国に代表されるアジア地域の経済成長により、南アフリカの豊富な天然資源に対する需要は今後も伸びることが期待されており、今はその需要拡大に対応するために各地で港湾、鉄道など輸送部門のインフラ整備が急ピッチで進んでいます。そして、2010年には、FIFAワールドカップが開催されることは、皆様も御存知のことと思います。それでは、工業、農業、天然資源が揃った新成長国における注目国「南アフリカ」の魅力を感じてください。

Embassy

今回訪れた南アフリカ大使館の経済部は東京・麹町駅から徒歩2分のビジネス街のビルにオフィスを構えています。

Guest

グレッグ・ムニャイさん

今回お話を伺ったのは、南アフリカ大使館のグレッグ・ムニャイ参事官(経済)です。最近では、日本において金融機関向けの投資セミナーが開催されることもあり、講師をされることもあるとのことでした。お忙しい中、私たちのインタビューにも、大変丁寧にご対応くださいました。

Interview

アパルトヘイト撤廃以降、経済成長が本格化

南アフリカの2005年度の実質GDP成長率は4.4%に達したと予測されており、近年安定的な経済成長を遂げています。2005年の英国スコットランドで開催されたG7のサミットでは、「IBSAC(イブサック)」(インド、ブラジル、南アフリカ、中国の頭文字)なる造語が使われ、今後の更なる経済発展が期待されています。 グローバル市場において、南アフリカの存在感が高まったのは、アパルトヘイト政策が撤廃された1994年以降のことです。今では南部アフリカ地域の中で中心的な存在です。 )

ロベン島(世界遺産)

アパルトヘイトとは

アパルトヘイトとは、白人と非白人(黒人、混血民等)の諸関係を差別的に人種隔離した政策であり、1948年に南アフリカで法制化され、1994年まで続いた。人口に占める割合の少ない白人による政治的特権を維持するために制定されたと言われている。国際的な反アパルトヘイト経済制裁もあり、主に経済的理由から1994年に廃止。

豊富な天然資源だけではない。真の実力とは

南アフリカの高い経済成長を支えているものとして、金、ダイヤモンドなどの鉱物資源が挙げられます。しかし、近年では、製造業のGDPへの寄与度が高まっています。その中でも、自動車産業は急速に伸びており、2005年の輸出品の第4位には自動車が入っています。また、インドの財閥タタ・グループから成る企業グループに固定通信事業の免許を交付しました。このように外資系の企業にも大きく門戸を開き、経済の自由化が着実に進展しています。

南アフリカ・鉱物生産量ランキング

南アフリカ自動車産業の実力

カタールの産業構成において、エネルギー産業が約6割強占めているため、将来のエネルギー市場の価格下落は、カタールの経済に大きなマイナス要因となります。そのため、カタールは大型飛行場の建設や不動産プロジェクトの開発を進めており、エネルギーに大きく依存した経済体制からの脱却を図っています。

農業においても強みを発揮

乾燥させたルイボスの葉と
ルイボスティー(抗酸化作用があるとされている)

南アフリカの自動車産業などの工業に注目が集まっていますが、工業と並んで農業も重要な産業のひとつとなっています。特に、オレンジなどの柑橘類、ぶどう、トウモロコシの生産が盛んであり、その生産量は世界でもトップクラスを誇ります。また、ぶどうの生産だけでなく、ワインの生産も行われており、現在では200以上のワイナリーが活躍しています。世界的なワインコンテストにおいて高い評価を頂いています。ワインの生産拠点は、ケープ・タウン周辺に多く存在しています。

また、南アフリカではルイボスという植物を材料としたお茶(ルイボスティー)の生産が行われており、日本にもたくさんのルイボスティーを輸出しています。これ以外にも、牛肉、鶏肉の生産も盛んです。

「南アフリカのダチョウ」

近年、ダチョウの肉はコレステロール分が少ないお肉として、健康志向の人々の興味を引き付け、日本でも有名になりました。一説によると、このダチョウの飼育が初めて行われたのが、南アフリカとも言われています。当初は、ダチョウの羽毛や皮の採取が目的であったようです。現在では、副産物であるダチョウの肉が海外向けに輸出されています。

南アフリカの出身者が大活躍

今年の第78回アカデミー賞において、南アフリカを舞台とした映画「Tsotsi」が外国語映画賞を受賞しました。また、アカデミー賞受賞の経験もあるハリウッドスターのシャーリーズ・セロンは南アフリカの出身です。

ネルソン・マンデラ元大統領

また、1993年にノーベル平和賞を受賞したネルソン・マンデラ元大統領は、世界的にも有名ですが、実は更に興味深い話があります。1984年には、南アフリカ出身のデスモンド・ツツ大司教がノーベル平和賞を受賞しましたが、この二人の受賞者は同じ通り(ヴィラカジ・ストリート)に自宅を構えていました。同じ通りに住む人がノーベル賞を受賞したという例は、世界でも稀なのではないでしょうか。

一口メモ:「石炭を活用した最新技術」

SASOL社(サソール)は、南アフリカ共和国を代表する石油化学会社です。1950年に創業した優良企業で、南アフリカの株式市場であるヨハネスブル証券取引所だけでなく、ニューヨーク証券取引所にも上場しており、グローバルにビジネスを展開しています。SASOL社は、「Fischer-Tropsch Synthesis」と呼ばれる手法を活用し、石炭から石油等のエネルギーを合成的に作り出す技術力を持っています。南アフリカは石炭の埋蔵量が世界5位の水準にある一方、石油資源は殆ど有しておらず、海外からの輸入に頼っています。ムニャイさんのお話によると、南アフリカで消費される石油の、なんと約40%は石炭等から合成的に作り出したものを使っているそうです!SASOL社の高い技術力に着目し、日本の三菱化学等が合弁会社を設立しています。

野生の動植物が溢れる自然の宝庫

先ほど、南アフリカにおける自動車産業の成長、天然資源に恵まれているというお話をさせて頂きましたが、実は自然環境が豊かな国でもあります。野生動物の保護にも力を入れており、国内にはたくさんの国立公園を設置しています。その中でも世界的にも有名なクルーガー国立公園では、ライオンやインパラをはじめとした多くの野生動物を見ることができます。日本からもサファリツアーを目的に、多くの人が訪れています。また、動物だけでなく植物の種類も豊富であり、約80,000種が存在しているとも言われています。自然環境の保護にも力を入れており、アフリカ大陸においては、象の生息数が最も多いとされています。また、南アフリカの雄大な自然を背景としたCM撮影が頻繁に行われており、実際に車やオートバイ、携帯電話の会社がCM撮影のために訪れています。日本の皆様にも、是非この自然豊かな地を訪れて頂きたいと思います。

インタビューを終えて・・・

工業だけでなく、農業にも強みを持ち、更に天然資源も豊富に有していることから、南アフリカの今後の経済成長に期待したいと思います。また、動植物の宝庫であり、南アフリカの魅力には様々な側面があると感じました。

(このインタビューは2006年8月23日に取材したものです。)

南アフリカ大使館で仕入れたちょっと良い話

今回は、ムニャイさんにご紹介いただいたアフリカ料理のレストラン「ブルーナイル」にお邪魔しました。お店は大崎駅から徒歩1分という便利な場所にあります。 お店の方によると、いわゆる南アフリカ特有の料理というものは、少ないとのことでした。そこで、今回は南アフリカで養殖が行われている「ダチョウ」と「クロコダイル(ワニ)」を使った料理を出していただきました。私たちもダチョウとワニを口にするのは初めてでしたが、ダチョウの肉は大変あっさりとしており、健康ブームの中で人気が出てきているというのにも納得がいきました。また、クロコダイルは様々な香辛料で味付けがされており、美味しくいただけました。肉質は、鶏肉と似ている部位もあれば、魚の身と似ている部位もあったりと、歯応えが楽しめました。 ただ、南アフリカ本国では、ダチョウやクロコダイルの肉は、それほど頻繁には食されないとのことでした。皆様もご興味があれば、是非お試しください。

ダチョウのステーキ

クロコダイルの串焼き

本資料は新成長国に関する情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社が作成したものであり、有価証券の取得の勧誘を目的とするものではありません。

本ウェブサイトでご紹介しているファンドの取得を希望される方は、「投資信託説明書(目論見書)」をお渡ししますので、必ずその内容をご確認ください。

本資料に掲載された市場の見通し等は、本レポート作成時点での弊社の見解であり、将来の動向や結果を保証するものではありません。また、将来予告無しに変更する場合もあります。 本資料でご紹介する国は、必ずしも本ウェブサイトでご紹介しているファンドが投資している国ではありません。