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- 首都:
- ソフィア
- GDP:
- 250.99億ユーロ(2006年)
- 経済成長率:
- 6.1%(2006年)
- 通貨:
- レフ
- 面積:
- 11.09万平方キロ
(日本の約1/3) - 人口:
- 771万人(2005年)
- 言語:
- ブルガリア語
- 国の花:
- バラ
出所:外務省
今回は、ブルガリア大使館を訪問しました。日本ではブルガリア・ヨーグルト(明治乳業)や最近では琴欧州を通じて知名度は高くなっています。今回の訪問では、世界でもトップクラスのソフトウェア開発の技術力を持っていることや、1350年の歴史を持つ欧州でも古い国の一つであることなど、ブルガリアの新たな顔を見ることができました。一方、経済的な面ではポーランドやハンガリーなどEU加盟をすでに果たした他の中東欧諸国に遅れを取っているものの、2007年の加盟を国一丸となって目標にしており、インタビューでもその情熱が伝わってきました。
ブルガリア大使館は、代々木公園に面した渋谷の閑静な住宅街に佇んでいます。今回お話を伺ったチュパロフさんをはじめ、ブルガリア大使館の方々は温かみがあり、既に訪れた中東欧諸国の大使館とはまた違う雰囲気を感じました。
今回お話を伺ったのは、ブルガリア共和国大使館の経済・商務担当参事官のトマ・チュパロフさん(写真右)です。チュパロフさんは、大使館で経済関連の業務を担当されています。また、チュパロフさんは日本の大学を卒業されており、日本語も非常に堪能な方でした。
日本の皆様にとっては、ブルガリアと聞くと、ヨーグルトのイメージが定着しているかもしれませんが、農業に従事している国民は全体の20%弱しかいません。意外かもしれませんが、ブルガリアは実はIT産業(主にソフトウェア関連)が発達しています。例えば、世界ではじめてコンピュータ(電子計算機)を発明したのはブルガリア系の人物であったことや、ブルガリアの数学教育が世界的にも高い水準にあることなどは、あまり知られていません。実際、数学オリンピックでは毎年好成績をおさめており、2003年の東京大会では1位に輝いています。また、ブルガリアでは、2万人強がIT分野で働いており、世界でも労働人口に対するIT分野の労働者の比率は世界第2位を誇っています。ブルガリアでは、海外からの直接投資(FDI)が近年急激な増加傾向を示しており、2003年には前年比57%増の14億米ドル集めています。なかでもソフトウェア産業など高付加価値産業への投資が根強いようです。著名な投資家、ジョージ・ソロスがブルガリアのソフトウェア会社、「RIRA」に投資をしていることでも有名です。

ブルガリアでは、2000年以降好調な経済パフォーマンスが続いています。GDPは2000年の約倍に値する240億米ドルに達した模様で、実質GDP成長率も過去5年間5%近辺を保っています。海外からの直接投資額(FDI)も好調で、年間16億ドルに達する見込みです。
ブルガリアは、2007年1月にEUに加盟することを目標としています。ハンガリーやポーランドと同時期(1989年頃)に共産主義から自由経済に移行したにもかかわらず、EU加盟の時期が遅くなったことに関して、国民は少なからず危機意識を抱いています。
ブルガリアが今後経済的に発展していくうえで問題視されているのは、人口問題です。ブルガリアは、日本と同様に天然資源の産出量は少なく、人的資源によって生み出される付加価値により経済成長を促進する必要があります。しかしブルガリアの人口は800万人弱と他の欧州諸国と比較しても少なく、出生率も低いことから今後人口は減少していく見通しです。また、優秀な若者や技術者の多くは外国に出てしまい、将来ブルガリアに戻ってきて働いてもらうことを願っています。
一方で、ブルガリア経済には様々な強みもあります。先に述べましたIT国家としての側面に加え、観光も国の重要産業として力を入れています。ブルガリアは自然に恵まれた国であり、いくつにも連なる山脈があり、黒海に面した美しい景観、そして大河・ドナウ川も流れています。ブルガリア財務省のデータに基づくと、2005年にブルガリアは440万人の観光客の来訪を予測しており、20億米ドルの収入源になると試算しています。黒海に面したサニー・ビーチ(写真右)はブルガリアを代表するリゾート地で、近年開発が進んでおります。2005年は、サニービーチだけで、30万人強の旅行者を予測しており、国の重要な経済戦略の一つです。
ブルガリアは1350年以上の歴史を持つ、欧州の中でも古い国の一つです。681年に正式にブルガリアとして国が認められて以来、我々は「ブルガリア人」としての歴史を築いてきました。日本の方にも馴染みがあり、ブルガリア人の特徴をあらわすのに最適なエピソードが二つあるので、紹介します。
(1)ブルガリアは第2次世界大戦時には、ドイツや日本と同じ側にいました。しかし、ドイツがユダヤ人を強制収容所に送る際に、ブルガリアにも協力を要請してきました。しかし、我々は断固として協力を拒否しました。この判断には、経済的な合理性などはありませんでしたが、多様な民族と文明の交わりにより生まれたブルガリアにとっては当然の決断であったのかもしれません。今日でもイスラエルとの友好関係は強く、ブルガリアの大学で医学部を卒業した学生は、イスラエルでは国家試験などを受けることなく、医療行為を行う権利を持っています。
(2)今角界を賑わせている琴欧州はブルガリアの出身です。琴欧州は歴代2位の早さで関脇に昇進しましたが、週刊誌やテレビなどのメディアでは、「押しが弱い」と非難されることもあります。しかしブルガリア人の多くは琴欧州の取る相撲のように「勇敢」であり、「謙虚さ」もあわせもっています。外国の人にはこの謙虚さが時には押しが弱いように感じられるのかもしれません。
残念ながら、現在のブルガリアは未来のある若者にとって働くのに必ずしも最適な環境とは言えないかもしれません。そのため優秀な学生の多くはアメリカなど先進国の大学に留学し、卒業後も帰国をせずに外国(ブルガリア外)企業に就職するものが増えています。今後の我々の課題の一つとして、若者が夢を持って働ける環境を整えることが挙げられます。
ブルガリアではサッカーの人気が圧倒的に強く、プロリーグも存在しています。また最近では琴欧州の活躍により、ブルガリア人でも相撲に興味を持つ人が増えてきました。日本に長い間滞在している私にとっては大変うれしいことです。日本人の好きなゴルフはまだそこまで浸透していませんが、現在国内には3つほど有名なコースがあります。
ブルガリアではサッカーの人気が圧倒的に強く、プロリーグも存在しています。また最近では琴欧州の活躍により、ブルガリア人でも相撲に興味を持つ人が増えてきました。日本に長い間滞在している私にとっては大変うれしいことです。日本人の好きなゴルフはまだそこまで浸透していませんが、現在国内には3つほど有名なコースがあります。

インタビューを終えて・・・
投信営業部 浦田 歩
ブルガリア大使館でお会いした方々は優しく穏やかで、我々の訪問に対しても丁寧に応対してくださいました。大使館独特の緊張感はありましたが、どことなく心温まる雰囲気の中でのインタビューでした。
(このインタビューは2005年11月14日に取材したものです。)
ブルガリアの隠れた名産品、それは「ローズオイル」と呼ばれる、主に高級香水や化粧品の製造に使われるバラの花を摘み取って精製するオイル。1キログラムのローズオイルを製造するために3000キロのバラの花びらが必要とのことで、金などの宝飾品に並ぶ高級品です。ローズオイルに使われれるダマスク種のバラは、「バラの谷」と呼ばれるバルカン山脈の南側の地域で栽培されています。ブルガリアはローズオイルの生産で世界第2位であり、フランスやドイツ、アメリカなどに年間1トンのローズオイルを輸出しているとのことです。


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