

世界各国の賃金水準を比較してみた場合、2004年の日本の労働賃金を100とすると、新成長国の賃金水準は100を下回っています。とりわけ、インドや中国の賃金水準が低くなっています。
また、多くの新成長国は若年層の比率が高く、先進国に比べて、将来にわたり労働力が豊富にあります。さらに、経済発展に伴い、教育に関する支出を増やしており、豊富かつ質の高い労働力が期待できるといえます(労働賃金のデータについては、為替市場の動きなどの影響を受けます)。



新成長国は近年、繊維製品などだけでなく、高い技術力が必要な製品を生み出すようなってきています。
先進国との水平分業(※)などにより部品を調達しているなどの背景もありますが、アジア諸国を中心にハイテク機器などで高い市場占有率を獲得しています。
代表的なハイテク製品の一つである携帯電話を見ると、アジア(日本を除く)や南米だけで、世界の7割を超える生産を担っています。
(※)水平分業とは、貿易を通じて相手国との間に、同じ産業内で分業関係が成り立っていること。

先進国の産業と考えられていた自動車産業でも新成長国の存在感は高まっています。
自動車メーカーだけでなく、技術力のある部品メーカーをまきこみ、アジアや東欧、中南米を中心に生産が拡大しています。自動車生産が盛んな中国などの新成長国は、世界全体のシェアの約3割を獲得しています(2005年の新成長国の自動車生産上位8ヵ国、右グラフ参照)。