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大使館レポート第8回スロバキア ご参考資料 2006.04

スロバキア共和国

スロバキア共和国

首都:
ブラチスラバ
GDP:
550億ドル(2006年)
経済成長率:
8.3%(2006年)
通貨:
スロバキア・コルナ
面積:
49,035平方キロ
(日本の約7分の1)
人口:
538.4万人(2004年)
言語:
スロバキア語
国の花:
エーデルワイス

出所:外務省

はじめに

スロバキアはヨーロッパのほぼ中心に位置し、約540万人強の人口を有する国です。 かつては、チェコスロバキアを構成していましたが、1993年にチェコとの連邦を解消し、独立しました。2004年には、ポーランド、ハンガリー、チェコ等の他の東欧諸国と同時期にEU加盟を果たしました。また、経済面では、自動車産業や電気機器産業が順調に育っており、産業構造も整ってきています。今後5年間は、年率6〜7%の経済成長を達成すると予測されているなど、今後も高い経済成長が見込める新成長国の一角です。

Embassy

今回訪れた駐日スロバキア大使館今回訪れたスロバキア大使館は東京・元麻布の高級住宅街の一角に佇んでいます。近所にはインターナショナル・スクールが多数あり、多くの外国人が行きかう地域でもあります。大使館内には大型プロジェクターを設置した会議室や多目的ホールなども備えており、スロバキアの経済成長を象徴するような建物でした。

Guest

ロマン・オンドルシュさん今回お話を伺ったのは、スロバキア共和国大使館のロマン・オンドルシュ貿易・商務部代表です。オンドルシュさんは、日本企業によるスロバキアへの進出・投資の促進に尽力されており、非常に重要な役割を担っておられます。オンドルシュさんは、ノルウェーの大手通信企業「テレノール」(TELENOR)に勤務された経験もあり、スロバキア政府は、民間企業出身者を積極的に採用する傾向が強いとのことでした。これは、今まで訪問させて頂いた中東欧諸国では見られなかった特徴の1つです。また、オンドルシュさんは、我々の訪問のために、スロバキアの紹介資料を特別に作成して頂き、スロバキア経済の現状についてわかり易く説明してくださいました。

Interview

巨大市場EUがスロバキア経済を牽引

2004年に、私たちの国は、既にEU加盟を果たしており、EUという北米やアジア圏に匹敵する巨大経済圏の一員となっています。 ご存知のように、EUに加盟した国々の間では、人・物・サービスの移動は自由です。例えば、スロバキアの隣国オーストリアは、EU加盟国の1つですが、オーストリアの首都ウィーンは、スロバキアの首都ブラチスラバから車で30分程の距離にあり、ブラチスラバ市民の多くはウィーンに通学・通勤しています。スロバキアの人口は、約540万人と決して多くはありませんが、人口約4億8千万人を有するEUという巨大な市場が、今後スロバキアの経済成長を牽引していくと考えています。今後5年間で、毎年6〜7%の経済成長を予測しています。

1993年にスロバキアとして独立以降、GDPは毎年プラス成長を成し遂げており、安定した経済成長を遂げています。

【グラフ】GDP成長率の推移

2007年:車の人口あたり生産台数が世界一へ

スロバキア経済を牽引し、国を代表する基幹産業として発展しつつあるのが自動車産業です。ドイツを代表する自動車会社、フォルクスワーゲン社は、1991年にスロバキアの首都ブラチスラバに製造拠点を開設しており、スロバキアの雇用及び輸出を支えています。今後についても、フランス大手のプジョーシトロエングループ(PSA)や韓国の起亜自動車(現代自動車傘下)が既に進出を決定しており、2007年には、人口あたりの車生産台数は世界一となる予測も出てきています。

ポルシェ社の「カイエン」スロバキア自動車産業の実力
日本向けに輸出されている、ポルシェ社の「カイエン」(写真左)、アウディー社の「Q7」(写真右)等の高級車はフォルクスワーゲンのスロバキア工場で生産され輸出されています。高い品質が要求される日本市場に輸出されているのは、スロバキアの技術の高さを証明しています。

スロバキアで活躍する日本企業

日本企業のスロバキア進出も多く、ソニーや松下電器等の電気機器の会社や、矢崎総業、住友電気工業などの自動車部品関連の製造業の企業が進出しています。今後、日本からは、IT、ロボット、バイオテクノロジー、ナノテクノロジーといった高付加価値産業の分野で活躍する企業の進出を期待しています。スロバキアは、地理的優位性、優秀かつ割安な労働力、国内市場の成長性を有しており、高付加価値産業の発達に必要な条件を備えていると考えています。

【表】スロバキア進出を果たした主な日本企業

2008年、通貨ユーロの導入

2004年にEUへ加盟した国は、スロバキアをはじめ10ヵ国ありますが、この中で通貨ユーロをいちはやく導入するのはスロバキアとなる予定です。通貨ユーロを導入するためには、いくつかの条件を満たす必要がありますが、スロバキアはこの要件を満たす可能性が高くなっており、順調にいけば2008年の導入を予定しています。比較的早い段階で通貨ユーロの導入の可能性が見えてきている背景としては、自動車製品を中心として更なる輸出増加が期待されることや、引き続き外国企業による積極的な投資が期待されること、財政収支が安定することなどが挙げられます。

通貨ユーロの導入
EU加盟国がユーロを導入するには、物価上昇率・財政赤字・為替安定・金利の4基準を満たす必要があり、これらは「経済収斂基準」と言われています。スロバキアは2008年にユーロ導入が予定されており、同時期にEU加盟を果たした国の中でもっとも早い導入になる予定です。

愛国心に溢れる国民性

スロバキアの首都、ブラチスラバ生まれのPeter Stastny選手は、90年代アメリカのNHLで大活躍をした後、スロバキアを代表して欧州議会議員を勤めた経歴を持ちます。 私自身、スロバキアという国を愛していますし、国の成長のために全力を尽くしたいといつも考えています。私が民間企業から政府の仕事についたのも、将来のスロバキアの発展に貢献したいとの考えからです。実は、これは私が政府で働いているからではなく、私以外のスロバキア国民の多くも同じように国を愛する気持ちを持っています。例えば、アイスホッケーの最高峰アメリカのNHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)では、多くのスロバキア出身の選手が活躍していますが、彼らはスロバキア国内にアイスリンクを建設するために、稼いだ報酬を充てるなど、積極的に国を支援しています。また、若い選手に指導をするなど、様々な形で貢献しています。

スロバキアの偉大な発明家達

スロバキアは、偉大な発明家を生んでいます。例えば、Jozef Murgasは、無線通信を発明し、かの有名な発明王エジソンとも並び称されている世界的な発明家です。また、Stefan Banicは、パラシュートを発明したことで有名な人物です。スロバキアが近代産業国としてなりたっているのも、スロバキア国民の創造性の表れなのかもしれません。

【表】スロバキア系の人物が発明したもの

スロバキア系の有名人

アンディ・ウォーホール(写真左)とキャンベル・スープをモチーフにした彼の代表作品(写真右) スロバキアには、発明以外でも各界に偉大な功績を残した人物が大勢います。例えば、世界的な芸術家アンディ・ウォーホールの両親はスロバキアからアメリカに移住しましたが、彼が手掛けた作品が展示されている美術館はアメリカのピッツバーグそしてスロバキアにしか存在しません。また、女子テニス界で活躍するマルチナ・ヒンギス選手もスロバキア生まれです。

日本の皆様に向けてメッセージを お願いします。

日本からスロバキアは飛行機で約12時間かかりますが、これは日本から北米に行くのとほぼ同じ時間です。また、隣国オーストリアのウィーン(首都ブラチスラバから車で30分)には、日本人高等学校があり、日本人駐在員向けの生活環境も整っています。仕事、観光を問わず、素晴らしい時間を過ごして頂けると思いますので、是非一度お越しください。
(このインタビューは2006年4月12日に取材したものです。)

スロバキア大使館で仕入れたちょっと良い話

今年のトリノ・オリンピックでは、荒川静香選手がフィギュア・スケートで日本人初の金メダリストに輝き、日本中を感動させました。このニュースは、スロバキアでも大々的に報道され、スロバキア国民の間でも荒川選手が一躍有名になりました。実は、1972年に札幌で開催された冬季オリンピックにおいて、Ondrej Nepela選手が、男子フィギュアでスロバキア(当時チェコスロバキア)初の金メダリストとなりました。スロバキア国内では、Nepela選手は20世紀最高のアスリートとして今でも称えられており、今回の荒川選手の大活躍がスロバキア国民にとっては、大変身近なことと感じられたのでしょう。

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