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大使館レポート第1回ポーランド共和国 ご参考資料 2005.09

ポーランド共和国

ポーランド共和国

首都:
ワルシャワ
GDP:
約3,030億ドル(2005年)
経済成長率:
3.5%(2005年)
通貨:
ズオチ
面積:
32.3万平方キロメートル
(日本の約4/5)
人口:
約3,830万人
言語:
ポーランド語
国の花:
パンジー、オニゲシ

出所:外務省

はじめに

このニュースレターは、私達ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントが花ボンドの投資対象である新成長国の駐日大使館を訪問し、各国の経済や文化について、大使館の生の声を通してお伝えするシリーズです。記念すべきシリーズ第1回として、中欧随一の経済規模を誇るポーランド大使館を訪問しました。現在*、ポーランド国債の組み入れ比率は1.4%ほどです。 まだ一国のみの訪問ではありますが、今回の訪問を通じて新成長国の一角を担うこの国の力強い成長を間近に感じることができました。このレポートを通じ、少しでも皆様にもその力強さを感じて頂けましたら幸いです。

*2005年9月26日時点

Embassy

ポーランド大使館(写真下:左)は、東京目黒の閑静な住宅街にひっそりと佇む、外装・内装ともにモダンな造りの印象的な建物でした。地下には多目的ホール(写真下:右)も設置されています。偉大な作曲家、フレデリク・ショパンの母国ということもあり、音楽に対する造詣も深いようで、伺った当日の夜には、ショパンの楽曲のピアノ・リサイタルが開催されるとのことでした。

今回訪れた駐日ポーランド大使館の外観と多目的ホール

Guest

ヤヌシュ・ヴァレツキさん

今回お話を伺ったのは、駐日ポーランド大使館商務参事官兼経済通商部長のヤヌシュ・ヴァレツキさん(写真右)です。ヴァレツキさんは、大使館で経済関連の業務を担当されています。愛知万博ではパビリオンの設営にも携わるなど、経済だけでなく文化面での業務においても活躍されています。今年で来日されて3年になるとのことで、日本に関する知識も非常に豊富で、私たちの訪問に対しても丁寧に応対して下さいました。

Interview

まず経済についてですが、ポーランドはどのように発展してきたのでしょうか。

古くは社会主義時代(第2次世界大戦後〜1989年)におけるポーランドは、計画経済制度に伴う企業の国有化、過剰雇用、財政赤字等の経済関連の問題を多く抱えていました。当時は貿易量の約6割をロシアやルーマニア、チェコ等の旧社会主義ブロックが占めており、経済効率や製品の品質向上を伴った経済成長は殆ど実現されませんでした。経済不振が続く中、1980年後半から次第に西側諸国との貿易等を通じて市場型経済への移行が加速し、ついに1989年には民主主義国家へと生まれ変わることができました。その翌年、1990年には、「ショック療法」と呼ばれるポーランド経済の大きな転換点がありました。これは、外資参入、企業の民営化等による更なる市場型経済への大改革であり、痛みを伴うリスクの高い政策でしたが、ただ、その改革が、その後の90年代の経済的な繁栄の大きな礎となりました。ポーランドは他の中欧諸国の中でも自由経済への移行が最も成功した国の1つですが、これは国民が自由への変化を熱望し、政府による改革に積極的に協力し、雇用喪失等の痛みに耐えたことが大きな要因となっています。

また、同時期にEU加盟を目標に掲げ、外資系企業による子会社の設立や海外からの新技術の導入が促進され、ついに2004年5月にはEU加盟を果たすに至っています。このように、ポーランドは他の中欧諸国に先駆けて、自由解放経済へと移行し、経済的に大きく飛躍してきたのです。

ポーランド経済の今後についてどのような発展をお考えでしょうか。

いすゞ自動車のポーランド工場

社会主義時代には、石炭採掘産業や鉄鋼生産等の重厚長大産業が中心となっていました。しかし、需要低迷や天然資源の枯渇もあり、今後中心となっていく産業の一つとしては、自動車関連産業が挙げられます。例えば、日本のいすゞ、トヨタ、イタリアのフィアット、アメリカのGMなどが工場を建設しています。また、タイヤ関連の産業が日本のブリヂストンを中心に発達しつつあります。その他に造船産業も大きな産業です。

今後に期待ができる産業として、コールセンター等のサービス業が挙げられます。こうしたサービス業は、元々ダブリン(アイルランド)等に集中していましたが、比較的賃金が安く、労働力の質が高いポーランドに移管され始めています。また、地方にも拠点があるため、地域経済の活性化にもつながりますので、国としても期待している産業です。

最近では先進国を中心に安全な食品への需要が高く、ポーランドの有機農業に注目が集まっています。特に豚肉や鶏肉の人気が高いようです。

経済政策についても、中央だけに経済的な恩恵が集中しないように、地方に工場の建設を行う外資系の企業に対して、経済的な優遇措置をとるなどの工夫もしています。実際、トヨタやいすゞの生産拠点はポーランドの地方に集中しています。

ポーランドの人々の特徴や国民性について教えてください。

私たちポーランド人の気質として、非常に個人主義的な色が濃く、自尊心が強いことが挙げられます。しかし、こうした個人主義の強い国民性でありながらも、1990年の「ショック療法」の際には、国民が一つにまとまり団結して改革に取り組みました。国に対する誇りが強く、過去には戦争等の悲惨な体験もしましたが、独自の言語であるポーランド語を失うことは決してありませんでした。またポーランド人は企業家精神旺盛で、勤勉です。いすゞやブリヂストンがポーランドで工場を開いた際、各社の幹部が労働者のレベルの高さに驚いたとも聞いています。

ポーランドの若者について教えてください。

社会主義の終焉により、公平な生活や無償の保険等がなくなり、国民は新しい経済体制の下で生活する必要に迫られました。そうした中で、社会主義時代には、人文科学部や工学部等が若者の間で人気がありましたが、今では法務、経営管理等の職業に就職する人が増えています。また、ポーランドの大学の医学部のレベルは高く、医者になる若者もいますが、国内の給与水準が低いため、残念ながら、そうした優秀な医者は海外に流出してしまうことがあります。一方で、ソフトウェア関連の産業では外国の企業が雇い主となるため、比較的給与が高く、こうした企業に就職する人が増えています。

社会主義時代を経験していない現代の若者は、アメリカやドイツの若者とそう違いはないと思います。ポピュラー音楽やファッション等、先進国の若者文化がポーランドにも輸入されています。

ポーランドの人々は、どのような資産運用を行っているのでしょうか。

ポーランドでは、資産の大半を預金で運用するのが一般的です。 一方で、最近では外資系の金融機関が進出しており、日本の投資信託に似た商品を購入する人もいます。また、以前は預金の利息には税金がかかりませんでしたが、現在では税金がかかるため、新たな資産運用について考えている人も増えつつあると思います。

ポーランドから見た日本のイメージについて教えてください。

クラクフ日本美術技術センター[通称:Manggha(マンガ)センター] 日本文化を紹介している施設としては欧州最大

ポーランドにおいて、日本はサクセス・ストーリーを歩んだ「成功者」というイメージがあり、私達も欧州において第二の日本になりたいと考えています。日本文化への関心も高く、日本文化を紹介する施設としては、欧州で最大規模のものがポーランド国内にはあります。 また、ポーランドで最も有名な日本人としては、映画監督の黒澤明氏が認知されています。

では、最後に日本の皆様に向けてメッセージをお願いします。

ポーランドは自然豊かな美しい国であり、自然を利用したラフティング(川くだり)などのスポーツも楽しむことができます。日本の皆様にとっては、まだまだ馴染みの薄い国だとは思いますが、是非私たちの国に遊びに来てください。

投信営業部 木村総一

インタビューを終えて・・・
投信営業部 木村総一

今回のインタビューを通じて、新成長国としてのポーランドの魅力をあらためて実感しました。 次回のニュースレターにも是非ご期待ください。

ポーランド大使館で仕入れたちょっと良い話

こちらはポーランドを代表するお酒、ズブロッカ(写真右)です。ズブロッカは、ポーランド北東部の原生林にのみ群生するズブロッカ草のエキスを抽出したお酒です。ボトルには1本ずつズブロッカ草が入っており、野生のバイソン(野牛)が好んで食べることから強精効果があると言われています。そのバイソンがボトルのラベルに 描かれています。ヴァレツキさんのオフィスにもこのバイソンの人形が2頭あり、オフィスに置いてある理由を聞くと、「今開催されている愛知万博で、ポーランドパビリオンのマスコットはこのバイソンです。」とのことでした。ポーランドのバイソンは草原に住んでいるそうで、大変珍しい種類であると誇らしげなヴァレツキさんでした。

(このインタビューは2005年8月31日に取材したものです。)

ズブロッカ

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